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経済産業省委託調査

バイオベンチャーと投資家の対話促進に向けた調査

現在、世界において新しい医薬品の6割超はバイオベンチャーが生み出しており、今後も、バイオベンチャーの役割はますます大きくなると予想されています。しかし、日本のバイオベンチャーの多くは、資金面で厳しい経営を強いられているのが現状です。この背景として、米国等と比べて日本では、国内外の投資家からの円滑な資金供給を実現するための環境整備を強化する必要があることなどが指摘されてきました。

当社では、経済産業省からの受託調査研究として、「平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(バイオベンチャーと投資家の対話促進に向けた調査)」を実施しました。本調査では、有識者による「バイオベンチャーと投資家の対話促進研究会」を立ち上げ、国内外の投資家と国内バイオベンチャーの対話を促進するためのガイダンスを策定するとともに、新興市場の環境改善に向けた課題を「10の課題」として整理しました。

概要

調査の背景

近年、世界の医薬品市場において新しい医薬品の6割超を生み出すなど、バイオベンチャーの役割は大きなものとなりつつあります。今後も、画期的な医薬品開発が加速し、再生医療等の新規医療技術が進展する中で、適切な市場規模をターゲットに効率的な研究開発投資を行うバイオベンチャーの役割は、ますます大きくなることが予想されています。

しかし、日本の新興企業向け株式市場(マザーズやジャスダック)に上場するバイオベンチャーは、上場後に成長が鈍化するケースも多く、資金面で厳しい経営を強いられているのが実態です。上場後のバイオベンチャーの株主構成を日本と米国で比較すると、個人投資家中心である日本に対して、米国は機関投資家中心であるという大きな違いがあります。このような違いから、日本のマザーズやジャスダックに上場するバイオベンチャーの時価総額は、現状では1兆円程度に留まっており、欧米のみならず、アジア諸国の中でも小さい水準に留まっています。

日本において、画期的な医薬品の創出をより一層促進するためには、重要な役割を担うバイオベンチャーに対して、国内外の投資家からの円滑な資金供給を実現するための環境整備が急務であるといえます。このような課題を踏まえて、「未来投資戦略2017」(2017年6月9日 閣議決定)では、「上場後のバイオ産業を投資対象とするファンドの創設の促進等を通じた研究開発資金等の供給円滑化など、事業環境整備に向けた施策を本年度中に検討する」との方針が示されました。

調査の内容

本調査では、こうした状況を念頭に置きつつ、(1)国内外の上場後のバイオベンチャーのビジネスモデルの類型/企業価値向上に向けた資金調達手段(上場の時期等も含む)を整理するとともに、(2)諸外国の機関投資家によるバイオベンチャーに対する投資動向・運用手法等についての調査・分析を行い、(3)国内外のセカンダリー市場の制度面の違い等を踏まえた上で、(4)我が国のバイオベンチャーが継続的に企業価値を向上させるための方策についての検討を行いました。

また、これらを踏まえて、(5)国内外の機関投資家が東証ジャスダックやマザーズに上場するバイオベンチャーへの投資を実行しやすくなるよう、有識者による「バイオベンチャーと投資家の対話促進研究会」を立ち上げ、価値協創ガイダンス(2017年5月29日 経済産業省公表)を参考に、国内外の投資家と国内バイオベンチャーの対話を促進するための「伊藤レポート2.0バイオメディカル産業版(バイオベンチャー対話ガイダンス)」の策定を行うとともに、新興市場の環境改善に向けた「10の課題」を整理、必要な政策対応等について検討を実施しました。

研究会の概要

バイオベンチャーと投資家の対話促進研究会

  • 第1回 バイオベンチャーの現状と課題
  • 第2回 バイオベンチャーのビジネスモデルと資金調達のあり方
  • 第3回 上場バイオベンチャーをめぐる金融市場制度の課題整理
  • 第4回 バイオベンチャーと機関投資家の対話促進に向けて
  • 第5回 上場後の創薬型バイオベンチャーと投資家の価値協創ガイダンス

報告書

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