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8割超の消費者が「電気料金が現在より低ければ、電力供給会社を乗り換えたい」と回答

「電力自由化に向けての消費者の電力小売企業・サービス選択基準に関する意識調査」調査結果を発表

2015年6月8日
みずほ情報総研株式会社

みずほ情報総研株式会社(本社:東京都千代田区、社長:西澤 順一)は、2015年2月10日火曜日から2015年2月23日月曜日の期間、全国の20歳以上の男女3,500名を対象に「電力自由化に向けての消費者の電力小売企業・サービス選択基準に関する意識調査」を実施しました。このたび、消費者が電力供給会社*を選択するにあたっての判断基準を主とした調査結果がまとまりましたので、ご案内いたします。

  • *従来の電力会社および自由化後に参入する電力小売企業のこと

2016年4月より実施される家庭部門の電力自由化に伴い、家庭部門の消費者は、従来の電力会社以外の会社からも電力供給を受けることが可能になります。本調査により、消費者は電力供給会社を選択する際、電力供給の安定性や電気料金の安さを重視する傾向にあり、特に8割超の消費者が、電気料金が安くなるのであれば電力供給会社を乗り換えたいと考えていることが分かりました。

本調査の概要は以下のとおりです。

  1. 電力供給会社を選択する際に重視する点は、「電力供給の安定性」や「電気料金の安さ」
    • 安定した電力供給や緊急時に充実した顧客サポートがあるなどの「電力供給の安定性」を重視する人が約8割、「電気料金の安さ」を重視する人が約7割。
  2. 乗り換え候補先として有利なのは、地方自治体やエネルギー関連事業者等
    • 乗り換え候補先として「乗り換えを是非検討したい・してもよい」との回答が最も多かったのは、地方自治体やエネルギー関連事業者等で約5割。
    • 現在エネルギーと関連性が少ない業界に対しては、「乗り換えを是非検討したい・してもよい」との回答は約2割~4割にとどまり、約5割の回答者が「どちらともいえない」と態度を保留。
  3. 83%が「電気料金が現在より低ければ、電力供給会社を乗り換えたい」と回答
    • 電気料金が現在より低ければ乗り換えたい人が83%、料金に関わらず乗り換えたくない人は10%。
    • 電気料金が現在より低ければ乗り換えたい人のうち、電気料金の低減率が5%では19%が乗り換えを検討するにとどまるが、低減率20%となると66%が乗り換えを検討。
  4. 再生可能エネルギー利用電力を強く希望する消費者は限定的。一方、32%が原子力を利用したくないと考えている
    • 電気料金が高くなっても、再生可能エネルギーのみを利用している電力を利用したいと考えている人は5%。
    • 原子力利用電力を利用したくないと考えている人は32%。
  5. 電力供給以外に想定されるサービスは、「価格が同程度であれば利用したい」が最多の6割超
    • 電力使用量の見える化サービスや省エネ診断サービスなど、電力供給以外に想定されるサービスについては、価格が同程度であれば利用したいと回答した人が最多の6割超。
    • 料金が現在より高くなっても上記サービスを利用したいと考える人は、1割未満と限定的。

アンケート調査の概要

左右スクロールで表全体を閲覧できます

調査名称: 「家庭部門の電力自由化に向けた消費者の電力小売企業・サービス選択の判断基準に関する調査」
対象: 全国20歳以上の男女のうち、世帯主・世帯主の配偶者、且つ光熱費を詳しく・おおよそ把握している消費者
調査手法: インターネット調査
調査期間: 2015年2月10日火曜日~2015年2月23日月曜日
有効回答者数 3,500名
(350×10電力会社管内、男女内訳 男:1,750 女1,750
年齢層内訳 20代:624、30代:772、40代:728、50代:702、60代以上:674)

主な調査結果

電力供給会社選択時に重視する点

  • 電力供給会社を選択する場合に、電力供給の安定性を重視する人が約8割、電気料金の安さを重視する人が約7割以上を占めている。「安定性」を重視する人が多い一方、電力供給会社の規模を重視する人は5割程度であり、必ずしも大手企業であることを重視する人が多いわけではない。
    1. 「安定性」「安さ」が選択判断時の重要なポイントである。会社規模は必ずしも重視されて いない。
  • 環境配慮電源を重視する人は約6割を占める。原子力は利用について判断が分かれている。
    1. 環境配慮電源であることは比較的重視される。原子力電源については意見が2極化している。

電力供給会社選択時に重視する点
図表1


電力供給会社分野別の選択検討可能性

  • 地方自治体、エネルギー関連事業者、他地域の電力事業者、都市ガス会社で購入検討を「是非検討したい・してもよい」と考えている人が約5割と多い。一方、家電メーカーや携帯電話通信会社、家電量販店、自動車メーカー、食品小売など、現在エネルギーと関連性が少ない業界に対しては、購入検討を「是非検討したい・してもよい」と考えている人が約2~4割に留まり、どちらともいえない人が約5割、消極的な人が2~3割と比較的多くなっている。
    1. 地方自治体、エネルギー関連事業者等で検討に前向きな主な理由について、アンケートにおいて聞いたところ、安心できるから、信頼できるからという意見が多くみられた。安心、信頼感の消費者への訴求が重要なポイントとなる。

購入を検討したい電力供給会社
図表2

電気料金低減率と乗り換え検討割合

  • 電気料金の条件と乗り換えの意思を聞いたところ、電気料金に関わらず乗り換えたくない人は10%いるが、83%は「電気料金が現在より低ければ乗り換えたい」と回答した。
  • 5%の料金低減で全体の19%(5人に1人)が、10%で全体の33%(3人に1人)が、20%で全体の66%(3人に2人)が乗り換えを検討すると回答した。
    1. 電気料金の低減がある程度実現できれば、多くの人が乗り換えを実施する可能性が高い。

電気料金の条件と乗り換えの意思
図表3


電気料金低減率と乗り換え率の分析
図表4

再生可能エネルギー、原子力に関する価格受容性

  • 再生可能エネルギーのみを利用している電力を、電気料金が現在より高くなっても利用したい人は5%であった。
    1. 再生可能エネルギー電源であれば価格が高くなっても利用したいと考える人は少数派である。
  • 原子力を利用している電力は、電気料金が現在と同等または電気料金が低くなれば利用したい人は67%。利用したくないと考える人は32%と、化石燃料や再生可能エネルギー電源よりも多い。
    1. 原子力でも価格が安ければ利用すると考えている人が大半となっている。一方利用したくない人も一定数存在しており、そのような人に向けて原子力以外の電源を提供することは差別化となる可能性がある。

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再生可能エネルギーのみの電力と価格受容性 原子力を利用している電力と価格受容性

図表5

電力供給以外の付加価値サービス

  • 電力供給会社が提供する電力供給以外のサービスを利用したいかどうかを聞いたところ、電気料金が現在と同程度であれば利用したい人が最多の6割超であった。一方で、高くなっても利用したいという人は1割未満であった。
    1. 一般的に電力供給以外のサービス提供による増収は狙いにくいと見られる。例えば、これらのサービスを無償や低価格で提供し、他社との差別化を図るほうが有効的な可能性がある。

電力供給以外の付加価値サービスと利用可能性
図表6

考察

  1. 電気料金低減率20%が高い市場シェアを取るための一つのベンチマークとなるか
    • 電力供給会社の乗り換えにあたっては、電気料金の削減が非常に重要な要素であることがわかった。近年の燃料費の高騰などの影響もあり、電気料金の削減には限度があるが、20%の削減率で3人に2人が乗り変えを検討する分析結果となった。
    • 新規参入企業にとっては、このレベルでの削減率を達成できるかどうかが、市場での高いシェアを取りにいくための一つのベンチマーク指標となるのではないか。
  2. 再生可能エネルギー電源の供給を考えている企業は油断せず、さらなる料金低減努力を
    • 料金が高くても再生可能エネルギーのみの電源を利用したいと考える消費者は5%とわずかである。再生可能エネルギー電源での供給を考えている企業も、再生可能エネルギー電源であることに油断せずに料金の低減努力を怠らないことが重要である。
    • ただし、 60代以上では約9%が電気料金が高くなっても再生可能エネルギーを利用したいという結果となった。高い市場シェアを狙わないのであれば、年配の消費者など比較的再生可能エネルギーに理解のあるターゲット層に絞り込んで顧客獲得活動をしていくことも考えられる。
  3. 無償・低価格の付加価値サービス提供、高度な電力見える化による差別化を目指す
    • 電力使用量の見える化や、省エネ診断サービスなどの付加価値サービスについて、電気料金が高くなっても利用したいという人は3~6%とごくわずかであるが、料金が現在と同程度であれば利用したい人を含めると7割以上が利用したいという結果となった。電気料金の低減のみに注力するのではなく、これら付加価値サービスの無償・低価格提供によって他社との差別化を目指す方法も考えられる。
    • また、各家電機器別の電力使用量、料金の閲覧、リアルタイムデータの閲覧など、高度な電力  見える化サービスへのニーズは高く、これらを低価格で実現できる技術・製品を開発することで、電気料金以外の面で他社との差別化を図れる可能性がある。

本件に関するお問い合わせ

報道関係者からのお問い合わせ

みずほ情報総研株式会社
広報室 石原 卓
電話:03-5281-7548
E-mail:info@mizuho-ir.co.jp

アンケート調査に関するお問い合わせ

みずほ情報総研株式会社
環境エネルギー第2部 並河 昌平
電話:03-5281-5286

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