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RFIDを活用した日本酒市場のサプライチェーン効率化・消費者への新価値提供に関する実証実験の実施について

2021年2月8日
みずほ情報総研株式会社

みずほ情報総研株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:向井 康眞)は、経済産業省より「令和2年度商取引・サービス環境の適正化に係る事業(RFIDを活用したサプライチェーン効率化・価値創造可能性調査)」を受託し、2020年9月より、複数テーマでの実証実験を実施しております。現時点での本事業の進捗状況、並びに今後の予定についてご案内いたします。

背景

流通業においては、少子高齢化・人口減少による市場の頭打ち、また人手不足やそれに伴う賃金高騰等の理由によりさまざまな問題が顕在化しています。日本酒市場においても、1973年をピークとして年々市場は縮小し、2018年はピーク時の3分の1にまで縮小しており、改革は急務であると考えられています。特に近年の課題として、(1)人手不足にも関わらず在庫管理が煩雑であること、(2)酒造メーカーにとってブランド価値を毀損する可能性のある正規販売ルート以外での転売が発生していること、(3)消費者に対する情報提供が必ずしも十分ではなく顧客接点が先細りしていることが挙げられます。

本事業では、RFID(電子タグ)を導入することで、上記(1)~(3)の課題を実ビジネスレベルで解決可能か、実際に酒造メーカーの現場にてRFID導入効果の検証を行い、検証結果を踏まえた導入時のルール化(高級酒から普通酒まで、大手から中小企業まで幅広く導入インセンティブを与えられる新しい方策の提案)を行うことを目指します。

事業の内容

本事業では、以下の4つの実証実験を行います(課題(1)、課題(2)は実施済み)。

課題(1) 在庫管理の煩雑さ
煩雑さを解消する在庫管理方法を構築します。具体的には、内容物が液体で個品が重くなる日本酒瓶においても低負荷で高効率な銘柄種別ごとの本数とロケーションを把握する実証実験を行います。
【実証期間:2020年11月~2021年1月に実施済み】

課題(2) 正規販売ルート以外での転売
酒造メーカーが自身の商品を個品管理し、何がいつ、どこから、どこに向けて流通したのかを正確に把握する仕組みを構築します。具体的には、酒造メーカーからの出荷本数と特約店での取り扱い本数について正確に把握し、トレーサビリティを確保する実証実験を行います。なお、転売は特約店の在庫管理から外れた市場在庫が発生し、酒造メーカーにとって適切な生産予測難しくなるほか、転売市場の商品の保管体制が管理できないことによる品質の劣化が懸念されることから、取り扱い本数を高精度に把握する技術が解決に向けた要素技術となり得るかについても検討します。
【実証期間:2020年9月に実施済み、一部を2020年12月に再確認】

課題(3) 新たな顧客接点の構築
充実したインターネット環境やスマートフォン/タブレット利用環境に基づいた情報提供方法を構築します。具体的には、酒造メーカーのこだわりや商品の特徴などについて、若年層や日本に滞在する外国人も含めたさまざまな人々へのリアルタイムな伝達の仕組みを実証します。
【実証期間:2021年2月に実施予定】

課題(追加) 海外輸出品の温度管理の仕組み構築
上記課題(1)~(3)に加えて、物流時を含めた製品の品質管理への要望の高まりを踏まえ、海外輸出品の移送時の継続的な温度管理の仕組みを実証します。
【実証期間:2021年2~3月に実施予定】

協力事業者等(五十音順)

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区分 企業名・機関名
酒造メーカー 旭酒造株式会社
黒龍酒造株式会社
株式会社車多酒造
関谷醸造株式会社
辰馬本家酒造株式会社
株式会社南部美人
標準化団体 GS1 Japan(一般財団法人流通システム開発センター)
電子タグ・ラベル
提供ベンダー
エイブリィ・デニソン・ジャパン株式会社
大阪シーリング印刷株式会社
株式会社サトー
ダイオーエンジニアリング株式会社
高桑美術印刷株式会社
凸版印刷株式会社
周辺機器等
提供ベンダー
IDEC AUTO-ID SOLUTIONS株式会社
IMPINJ,Inc.
アクア株式会社
株式会社シーデックス
ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社
株式会社デンソーウェーブ
株式会社フェニックスソリューション
マスプロ電工株式会社
事務局 株式会社SPAZIO IDEA
株式会社大和コンピューター
みずほ情報総研株式会社

対象品

  • 日本酒瓶(一升瓶、四合瓶)
  • 出荷用段ボール箱、蔵内保管用P箱*1、蔵内移動用パレット

実証実験の主な内容

課題(1) 在庫管理の煩雑さ

  • 日本酒瓶をP箱に詰め、パレットに積み付ける際に、瓶-P箱、P箱-パレットの情報の関連付けを行います。
  • さらに、パレット-倉庫内の設置位置の情報の関連付けを行います。
  • 上記の情報をシステムで管理し、任意の日時・場所で情報参照を行います。
  • 一連の作業により、銘柄種別ごとの本数とロケーションの把握を確認します。

【株式会社車多酒造の協力で2020年11月~2021年1月に実施済み】

写真1


課題(2) 正規販売ルート以外での転売

  • 日本酒瓶(四合瓶)の銘柄ラベルの貼付面に電子タグをあらかじめ貼り込み、通常製造時と同一のラベル貼付機でラベルを瓶に貼付します。その後、通常製造時と同一の箱詰め機で瓶を段ボール箱に詰め、ローラーコンベア移動時に瓶-段ボール箱の一括読み取りにより情報の関連付けを行います。
  • さらに、出荷先での入荷・開梱等の作業時に段ボール箱または瓶の二次元バーコードを読み取ります(今回は卸や特約店での作業環境整備の容易さを考慮して電子タグではなく二次元バーコードを利用)。
  • 上記の情報をシステムで管理し、任意の日時・場所での情報参照を行います。
  • 一連の作業により、酒造メーカーでの出荷本数と特約店での取り扱い本数の高精度な把握を確認します。

【旭酒造株式会社の協力で2020年9月に実施済み、一部を2020年12月に再確認】

写真2


課題(3) 新たな顧客接点の構築

  • 一般のお客さまが日本酒を楽しむ店舗において、日本酒瓶を保管する冷蔵庫にRFIDリーダーを設置し、電子タグが貼付されている日本酒瓶の在庫状況や、冷蔵庫からの取り出しを電子タグを読み取ることで把握します。
  • 冷蔵庫から取り出した電子タグ付き日本酒瓶の中身を、あらかじめNFCタグが貼付されたグラスに注ぐ際に、瓶の電子タグに関連付けられている銘柄種別の情報をグラスのNFCタグに関連付けます。
  • 席に備え付けのスマートフォン/タブレットでグラスのNFCタグを読み取り、そこから呼び出せる情報提供サイトで、今グラスに注がれている日本酒に関する特別な情報の提供や再注文、ECサイトへの誘導を行います。なお、NFCタグ付きグラスは、提供後洗浄し、再利用されます。

【関谷醸造株式会社の協力で2021年2月に実証予定*2

写真3


課題(追加) 海外輸出品の温度管理の仕組み構築

  • 海外輸出品のケースの表面と内部に温度測定・記録機能付き電子タグを貼付します。
  • 酒造メーカーからの輸送工程、および消費者の手元に至るまでの各所において、輸送作業者や消費者のスマートフォンで電子タグを読み取る際に、記録された温度履歴を収集します。
  • 収集した温度履歴を酒造メーカーが確認・分析することにより、対象品の輸送時の品質管理状態を把握します。

【株式会社南部美人の協力で2021年2~3月に実施予定】


  1. *1樹脂製の日本酒瓶保管用の専用ケース
  2. *2糀MARUTANI(名古屋市中区丸の内3-18-13先 RAYARD Hisaya-odori Park ZONE2北側)にて、2021年2月10日から2月末にかけて夜間営業時間帯に適宜実施予定。糀MARUTANIおよび関谷醸造株式会社へのお問い合わせはお控えください。実証実験に関する問い合わせ先は、ページ末尾をご参照ください。

※実証実験は予告なく変更・終了する場合があります。ご了承ください。


本件に関するお問い合わせ

報道関係者からのお問い合わせ

みずほ情報総研株式会社
広報室 佐藤
電話:03-5281-7548
E-mail:info@mizuho-ir.co.jp

実証実験に関するお問い合わせ

みずほ情報総研株式会社
経営・ITコンサルティング部
阿部、伊澤
電話:03-5281-5293

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