ページの先頭です

平成30年度障害者総合福祉推進事業の実施について

厚生労働省では、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」(平成17年法律第123号)を踏まえ、障害者施策全般にわたり引き続き解決すべき課題や新たに生じた課題について、現地調査等による実態の把握や試行的取組等を通じた提言を得ることを目的とした事業に対し、障害者総合福祉推進事業として助成を行っています。

このたび当社では、平成30年度障害者総合福祉推進事業として下記6事業が採択されましたので公表いたします。

障害福祉関係データベースの構築に向けた調査研究

都道府県・市町村の障害福祉計画は、3年を一期として定められており、平成27年度から29年度は第4期障害福祉計画期間となっている。計画に対しては、目的達成のための取組みとして、PDCAサイクルの導入が進められているところであり、少なくとも1年に1回の成果目標及び活動指標等に関する実績を把握、及び分析・評価(中間評価)を行い、必要があると認めるときは、計画の変更等の措置を講ずることとされている。更に活動指標については、より高い頻度で実績を把握し、設定した見込量等の達成状況等の分析及び評価を行うことが望ましいとされている。

こうしたPDCAサイクルの導入に当たっては、エビデンスに基づいた施策を推進することが必要であり、データを十分に利活用し、分析することが重要となる。そのためには、人口データ、国保連データ、障害支援区分データ等(以下、「障害福祉関連データ」という。)について、データベース化を図り、有効に活用することができるよう、医療・介護分野のようなデータベースを構築することを目指し、それに向けた現状分析、技術的な課題の整理を行う必要がある。

本調査研究では、障害福祉関連データについて、国や地方公共団体が活用できるデータベースシステムを構築することを目指し、それに向けた現状分析、課題の整理を行うことを目的とする。

障害福祉サービス給付データの定期的な分析調査

障害福祉サービス等の給付実態に関しては、国保連データに基づく集計・分析を実施しているところであるが、報酬改定や障害者総合支援法の3年後見直しに活用するためには、報酬改定前後での経年比較やサービス間のクロス集計など、より詳細な分析が必要である。

そのため、今後の利活用に資することを目的に、障害福祉サービス等給付データに関する定期的な分析調査として月次報告書、年次報告書を作成する。

身体障害者補助犬の訓練・認定の実態に関する調査研究

身体障害者補助犬は身体障害者の自立及び社会参加の促進に寄与する重要な役割を担っており、身体障害者補助犬法及び各種訓練基準、認定基準に基づき、その育成や利用者支援が進められてきた。身体障害者補助犬法の施行から15年が経過し、より質の高い育成や使用者への支援のあり方になど、質的拡充に向けた検討が求められているが、実際の訓練プログラムや認定方法等に関する詳細な実態や課題は十分に把握されていない。そこで本事業は、補助犬の訓練事業者、指定法人を対象としたアンケート調査並びにヒアリング調査を通じて、現行の訓練・認定プロセスの実態及び課題を明らかにすることを目的として実施する。

地域生活支援事業の実施状況(実態)及び効果的な実施に向けた調査研究

地域生活支援事業は、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」(平成17年法律第123号)の第4条第1項に規定する事業である。障害児者が、基本的人権を享有する個人としての尊厳にふさわしい日常生活、社会生活を営むことができる地域社会の実現を目指し、実施する事業である。地域生活支援事業は、都道府県、市町村が実施主体として、地域の特性や利用者の状況に応じ、柔軟な形態で実施する事業である。事業は、必須事業と任意事業で構成される。実施メニューや実施方法には、多様な形があり、その実施状況や、各自治体の実施計画時の検討手順、課題等の全体像を把握した資料は少ない。そこで、本調査研究は、最新の各自治体の取組実態を把握し、情報発信することで、他自治体で企画する際の検討資料として、また、国における制度に関する見直しの基礎資料を得ることを目的とする。

居宅介護の支援の実態調査

平成30年度の介護保険制度の介護報酬改定において、「訪問介護」については、(1)生活機能向上連携加算の見直し、(2)「自立生活支援のための見守り的援助」の明確化、(3)身体介護と生活援助の報酬のメリハリ、(4)生活援助中心型の担い手拡大等の見直しが予定されている。また、同年度における障害福祉サービスの報酬改定においては、全体的には障害者の重度化・高齢化への対応、医療的ケア児への支援や就労支援サービスの質の向上等の課題に対応することとされているが、訪問介護に相当するサービスである「居宅介護」においては、家事援助中心のヘルパーの導入など、訪問介護の改定で盛り込まれた内容の一部については改定されず、「居宅介護の利用実態等を把握しつつ、身体介護と家事援助の報酬や人員基準について検討する」とされたところである。

今般見送られた制度改正の内容を障害福祉サービスで導入することの是非や、導入する場合の留意点等については、次回以降の報酬改定において検討を進めていく必要がある。そこで、本事業においては、居宅介護事業所におけるサービスの実施状況等の実態把握を行い、今後の障害福祉サービスの報酬改定の検討の基礎資料として活用できる調査を実施することを目的とする。

精神障害者にも対応した地域包括ケアシステム及び多様な精神疾患等に対応できる医療連携体制の構築に資する地域の医療機関の機能の明確化に関する調査研究

平成30年度にスタートした第7次の都道府県医療計画では、各都道府県は、国の指針「疾病・事業及び在宅医療に係る医療体制について」を参考にしながら、「多様な精神疾患等に対応した医療連携体制の構築」に関する計画を盛り込んでいる。

同指針では、統合失調症、認知症、児童・思春期精神疾患、精神科救急、身体合併症、自殺対策等といった多様な精神疾患等の「医療提供体制に関する検討課題」について、各疾患等に共通した記載事項として、「精神疾患等ごとの対応可能な医療機関の明確化」や「対応可能な専門職の養成や多職種連携・多施設連携の推進に向けた地域連携拠点機能・都道府県連携拠点機能の強化」を謳っているが、医療機能の目標や医療機関の要件については、疾患等や地域の実情に応じて柔軟に設定することとされている。また、「地域連携拠点機能」については、二次医療圏を基本とした「精神医療圏」ごとに設定することが想定されているが、精神医療圏の設定数や規模は、都道府県ごとのばらつきが大きい。

そこで本事業では、(1)「対応可能な医療機関の分布」「連携の形態」「地域包括ケアや医療連携体制上の課題」について、精神疾患・障害等ごとにどのような差異や類似点があるかを把握するとともに、(2)各都道府県が、どのような考え方や地域の現状をもとに、精神医療圏の設定や医療機関間の機能分化や連携を計画づけているのかを整理する。これらを通じて、地域ごと・疾患等ごとの代表的な機能分化や連携のパターンを抽出し、もって精神障害にも対応した地域包括ケアシステムや、多様な精神疾患等に対応できる医療連携体制の構築に向けた地域の医療機関の機能を明確化する。

社会政策コンサルティング部03-5281-5277

ページの先頭へ